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放射能被爆量についての個人的メモ [原発]

というわけで、いま世界の人々のうち最も放射線についての知識があるのは日本人ではないだろうか。まぁそれも必要に迫られてのことなので、なんか切ないわなぁ。

そうそう、ちょっと脱線するけれども、日本人の英語ベタは「べつに英語わかんなくても日本に住んでりゃカンケーないよ」的状況と関係してる、って説がある。日本語を母国語とする人間が1億2千万人も集まってて、外国のベストセラーなんかもすぐ翻訳が出る。仕事でも英語必須ってわけじゃない。苦労して英語覚えなくたっていいじゃん――という話だ(モチロンこれからどうなるかは知らん)。

好きも嫌いもなく、メシ食ってくためにゃ英語覚えなきゃいけない小国の人たちに比べてみれば、これって実はすごく幸せなことだ(というようなことを鈴木孝夫という言語学者が言っていた)。必要に迫られていや応なく「お勉強」しなければならないというのは、なんであれ辛いことである。

閑話休題。今回の震災以降、ネットとかで放射線のことをいろいろ調べてみた。東北の方々には申し訳ないが、とりあえず東京周辺の俺たちはどんな状況にあるのかという話だ。で、おおむね以下のようなことであろうと理解した。ソースうろ覚えだし、物理は全くわからない文系なので(笑)必ずしも正確ではないとは思う。

とりあえず「年間被曝量100ミリシーベルト」が医学的には一つの目安。「これを超すとガンや白血病になる確率が、ひょっとしたら微妙に上がっていくかもね」といった感じらしい。とゆーか、ガンの可能性を高める因子としては喫煙とかいろいろあるみたいだし、ガンで死ぬ確率が50パーセントだったのが、100ミリシーベルトの被爆しました、ハイ確率0.5パーセント上がりました、なんて風に言い切れないのが科学の事情というものらしい。人体実験もできないしな。

まぁそれはそれとして、とりわけ俺のような中年男だと、仮に20年30年後にビミョーな影響が出ても大勢に影響ないということはわかった。じゃ累計100ミリまで許すか、という寛大な気持ちになる。

では平時に俺たちはどれぐらい被曝しているか。普通に暮らしていると、宇宙・大地・食物・空気から自然放射線を年間2.4ミリシーベルトほど被曝する。ただしこれは世界平均で、日本だと空気中の放射線量が若干少ないようで年間1.4ミリシーベルトぐらいらしい。ちなみにブラジルのガラパリというところは年間10ミリシーベルトに及ぶというが、別にガン多発地帯でも何でもないとのこと。

ちなみに国際放射線防護委員会(ICRP)という組織があって、ここの勧告だと「一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度」が1ミリシーベルト。さっきの「年間100ミリシーベルトまでなら大丈夫」という話とツジツマがあわないのはどーなんだと思うのだが、この1ミリシーベルトという数字の根拠は、調べた限りではよく理解できんかった。素人的には、なんか腰ダメで「まぁこの辺なら全然問題なくネ?」的に決めたような印象を受ける。ときあたかも、このICRPが「非常時だし1ミリシーベルトにこだわらなくていいんじゃね? 20ミリあたりでもいいんじゃね?」みたいなことを言い出しているとのこと(ソース)。

というわけで、年間100ミリシーベルトまではだいぶ余裕があるということがわかった。

いま東京の空気中の放射線は、通常値の数倍で、多めに見積もって毎時0.15マイクロシーベルト=0.00015ミリシーベルト。これがずっと続くと、えーと、電卓たたくと累計で年間1.31ミリシーベルト。

それから、最近話題の水道水の基準値は、放射性ヨウ素の場合300ベクレル/リットル。その1リットルの水を摂ったときの被爆量は6.6マイクロシーベルト。で、毎日1リットルで365日飲み続けたとすると累計2.4ミリシーベルト。…………年1ミリをベースに考えると「ダメじゃん」ってとこだが、100ミリベースで考えるとまだまだOKじゃん。

というワケで、原発から放射線物質ダダ漏れ状態が続いているようで何となく気持ち悪い状況ではあるけれども、とりあえず、大のオトナは大丈夫。慌てる必要はないのである。

やっぱ、あれかな、ICRPじゃないけれども、政府も「年間1ミリシーベルトって数字は、ホント天地がひっくり返っても全然問題ないレベルってことでとりあえず出してた数字だけども、マジいうと100ミリシーベルトまでなら大丈夫なんだよね。これから100ミリ基本に考えようね」的な啓蒙すべきじゃないのか。原発推進とはいわぬまでも、「電気をふんだんに使える生活のためには原発使うしかないよね、CO2も出さないし」とかいって今までのエネルギー政策を大筋で容認してきた我々なんだから、そのぐらいのリスクはとって当たり前、というか。「いや、俺は終始反原発だった、いわんこっちゃない、どう落とし前つけてくれるんだ」という人には平謝りするしかないのだが。ゴメンなさい。

P.S.
何か原発問題で興奮してるのか、ついつい長い長いチラ裏になってしまったわけだが、ついでにもう一言。「1日20本のタバコを1年間吸い続けた人の発ガンの確率は、70~280ミリシーベルトの放射線被ばくをうけた人と同じ、という報告もあります」という話もある(ソースは放射線科学センター)。なんだ、年間100ミリシーベルト相当の毒、もう何十年も浴びてたじゃん俺、1月から禁煙してるけど遅すぎじゃん、って話である(笑)。
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コメント 2

Mitsu

あれ? 物研だったような記憶が。

もっとわかりやすい数字作れんのかな。丸一ヶ月浴びて、CTスキャナ1回分とか。そもそも放射性元素が違うから難しいか。

by Mitsu (2011-03-27 00:49) 

macht

うー、にわか勉強で混乱気味。なんとなく自分を納得させてはいるんだが、「10メートルの津波」とちがって目にみえんし「影響は数十年後」みたいな部分もあるから、どーしても抽象的で、「腑に落ちる」感じがしないんですなー
by macht (2011-03-27 15:29) 

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