愛車自慢をしあう学生が少なくない時代だった。親に新車を買ってもらう者あり、必死にアルバイトをして中古を買う者あり。持たざる者は小さくなっていた
わが身の不明を恥じている。以前、電車の中で化粧をする女性がいつごろ出現したのかについて触れた。20年ほど前の本紙に、近ごろ多いとの投書が載っていると報告した。それどころではなかった▼驚いたことに、1935年6月の本紙にあった。電車や人混みで顔をはたき口紅を塗る女性をよく見かけるが、感心しない、人の見ない場所でしなさい、と。実は戦前すでに珍しいことではなく、年長者は眉をひそめていたらしい▼お年寄りや重い荷物を持った人に電車の席を譲ろうとしない青年をとがめる文章もある。眠るふりをしたり、読んだ新聞に再び目を落としたりという描写は今日でも通用しそうである。37年4月の本紙だ
▼こうした事例を集めて一冊の本ができた。コピーライターの大倉幸宏(ゆきひろ)さん(41)による『「昔はよかった」と言うけれど』。現代日本のモラルの低下を憂える声に疑問をもった。戦前はこんなではなかったって本当か、と。5年かけて材料を集めた▼古きよき時代を懐かしみ、今時の若い者を嘆く。人の世の歴史はその繰り返しだろう。昔はよかったとは往々、印象論か個人的な感慨にとどまる。過去への幻想や錯覚をもとに「取り戻せ」と唱える危うさを、大倉さんの本は指し示す
▼小中学校の道徳教育を教科に格上げするという。文科省の懇談会が案をまとめた。政権の悲願だ。何をどう教えるか。かつての修身はよかった、戦後教育の罪は大きいという、ありがちな発想に陥ることのないよう願う。
▼リニアは名古屋まで1万1500円を想定。ななつ星は3泊4日、2人1室で最高113万2千円。かたや、スピードが節約してくれる時間を買い、こなた、快適な空間とそこで過ごす時間を買う▼移動の手段に徹する前者に、移動じたいを目的として楽しむ後者。ななつ星をデザインした水戸岡鋭治さんの言葉がおもしろい。「鉄道は遅い旅を追求したことが一度もない。これからはいかに遅く、ゆったり走るかだ」(「大人の鉄道入門」)▼予定通りの開業なら生きてリニアに乗れるかどうか。豪華列車には乗ってみたいが、手が届かない。
ダラダラと冷却しダラダラと汚染水が流れ出る、そういう状況が(いささか切ないことですが)しばらく続いていくことでしょう
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古代中国においては、自分たちの「県」を守るために、他の県との争いが絶えなかった。
(中略)
そんな中、隣県との戦争に勝利したある県の長が、二度と自らの県を襲ってこぬよう、部下達に残虐な命を与えた。 「相手の兵士の死体から、一つ残らず首を切り落とせ」 こうして、戦争に敗れた県の兵士の亡骸の首は次々に切りおとされた。
(中略)
長の指示はこれにとどまらない。部下たちは、さらに首を逆さまにして木の棒を突き刺すように命ぜられた。
(中略)
「県」とは、「首」を逆さまにして、そこに「一本の棒」を突き刺した形を表している、怖ろしい漢字なのである。
古代文明において、奴隷の労働力は必要不可欠であった
(中略)
しかし、歴代の王たちは奴隷の扱い方に悩んでいた。足に鎖をつけて逃げられないようにすれば、鎖が足を傷つけてしまい、かえって労働力が落ちてしまう。また、手錠をかければ当然うまく物が運べない。
(中略)
ある日、王が忠誠心の強い側近に、どうすれば奴隷をうまく飼いならせるかと相談したところ、側近はこう答えた。
次の日、奴隷たちの鎖は早速外された。その代わり、右目が見えなくなるよう、針で一人ずつ目を刺された。
目を刺している形。一眼を刺してその視力を害し、視力を失わせることをいう。
古代には異族の俘虜などが奴隷化されることが多いが、それは神の徒隷臣僕として、神にささげられるもので、そのとき障害を加えることがあった。のちその語義が拡大されて、新しく服属した民一般をも、民といった。
民の起源は、もと神につかえるものとして、その目を突き刺して視力を失った者である。楽人などもみな瞽師(引用者注:盲人の楽師のこと)であった。