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いよいよ五輪で「なでしこ」で大騒ぎなのだが敢えて水をさす [NEWS]

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ロンドン五輪開幕まであとすこし。日本時間の本日未明には、ひとあし早く女子サッカーの、いわゆる「なでしこジャパン」の初戦が行われカナダを撃破したとの由。たいへんけっこうなのだが、しかし何かこのところのメディアの「なでしこ」の持ち上げぶり、騒ぎっぷりときたら、ちょっと異常すぎないだろうか? そこまで騒ぐか、みたいな。

ええ、確かに震災後のワールドカップで、オレたちがほんとガックリきてるところで、誰も期待してないのに(笑)優勝なんかしちまってコノヤロー泣かせてくれるじゃねーか、という場面は確かにありましたよ、ハイ。だから今度の五輪でも「優勝いけるぞー」とかいってはしゃぎたくなる気持ちもわからんではないが、どうにもこの「なでしこフィーバー」には違和感がある。

こないだのフランスとの親善試合で完膚無きまでに負けて、「いやそりゃきっちりマークされたら連中にはかなわんだろ、優勝は、ま、厳しいんじゃネ」というオレなりの冷徹な分析(笑)が背景にはあるわけだが、ただ、オレの違和感の理由はそれだけではない。

まぁ別にオレが何を考えていようが、他人様には何の価値もない話ではあるんだが、まぁどうせ日記的チラ裏的ブログだし、ヒトサマが盛り上がってるところに水をさすのが好きな人間なので好き勝手なことを書かせてもらおうか。



よくよく考えるとだな、こういうスポーツ観戦の魅力の根っこには、まずはプリミティブな「人類最強は誰か!」みたいな興味関心があるんだと思う。もちろんオリンピックとかになると例の「ナショナリズム萌え」みたいな要素もあるんだが、しかしニッポンジンに全く縁がなくたって、たとえば「陸上100メートル決勝にさてボルトはどんな顔して出てくんのかなー」とかさ、サッカーのヨーロッパ選手権決勝でスペインのゲージュツ的プレイに「すげーな」って息を呑んだり、という場面は確かにあるわけで。

「ともかく一番強いヤツ、一番速いヤツ、一番スゲーヤツって誰よ」。これがキモである。

で、そういう観点からいうと、これはフェミニズムの方々の神経を逆なでする意見であるとは思うがどうせこんなブログなど誰も見てないので言ってしまうのだが、「女子」の競技で一番になっても決して「世界一」にはなれないのである。そう、、同じルールでやったら、女子が男子に勝てる競技というのは存在しないから(あるかもしれないがいまは思いつかんので、そういうことにしておく)。

「なでしこ」への違和感というのは、たぶんその辺にあって、つまり本当の「サッカー世界一」というのは、まぁクラブカップなのかW杯のほうになるのかわからんが、いずれにせよ男のチームであることに違いはないわけで、「なでしこ」が世界一になったからといっても、それはしょせん人類ナンバーワンということではなく「この範囲内では一番だかんね」という話に過ぎないのである。

日本のメディアの騒ぎぶりをみてると、「男のチームが優勝するのがサイコーなんだけど、そりゃ無理だし、まぁそういう意味じゃ女子チームでも応援しとっか」的な、ある種の諦念とナショナリズムがないまぜになった何となくの哀しさが漂ってしまうのである。ありていにいえば、自己満足のための「代用品」としての「なでしこジャパン」。

やっぱり単純明快に「人類最速」「人類最強」という惹句に直結しない勝利というのは、どっか迫力を欠くのである。そこをナショナリズムの追い風もコミにして、むりやりに盛り上がるというのは如何なものか?

(余談ながら、オレは新体操とかフィギュアスケートとかいう、よくわからん「採点」が絡む競技をスポーツと認めていないのだが、そこにもまた「誰が見たって単純明快に世界最高」とはいえないうさんくささを感じてしまうからである。ま、そんなどこの馬の骨かわからんヤツに認めてもらわなくたって結構、と競技関係者なら言うだろうけどねw)

ま、あんまり無理矢理に「なでしこ」を消費するのはやめようや、応援するのは勝手だけど「皇国の興廃この一戦にあり」みたいなムードはヘンでしょ、そりゃ彼女たちが命がけでプレーしてるだろうことはわかるけどサ。というのが結論である。

付記

あ、いそいで付け加えておくけれど、「女子はどんな時だって世界一にはなれない」というのは、さまざまな競技が「男性優位」のルール体系でできあがっているから、という理屈もありうるだろう。たとえばの話だが、究極的な耐久力なら女性>男性という説もあるようなので、200キロマラソンみたいな競技があったら、ひょっとしたら女性のほうが強いかもしれない。あるいは前後半90分じゃなくて前後半8時間のサッカー、とか(笑)。オレがここまで言ってきたことは「現実にあるスポーツを前提とするかぎり」なので、その辺は誤解なきように。


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