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トルコと民主化とGDP [NEWS]

さて、トルコの反政府デモである。

新聞などを読むと、そこそこ穏健派ではあるんだが、基本的にイスラム政党をバックにしているエルドアン政権に対して「もっと自由をくれよ!」という勢力が反撥し、騒動になっているという図式のようだ。

で、ここでふと思う。確か「国民ひとりあたりのGDPが1万ドルを超えると、国民は民主化とか自由を求めて立ち上がる」というテーゼがあったような気がするぞ。どこで聞きかじったかは忘れたが。

改めてググってみると、 「一人当たりGDPが2000ドルを超えてくると民主化運動が活発になる」 という説は実際にあるらしく、たとえばChief Dream Officerというサイトをみると、チュニジアとかエジプトの民主化運動というのはこの2000ドルの壁を超えたあたりで起きたらしいことがわかる。

ふーむ、1万ドルでなくて2000ドルだったのか、オレの記憶違いであったかと思うのだが、念のためトルコの一人あたりGDPはどのぐらいかというと、「図録 1人あたりGDPの世界ランキング(2011年)」というページがあって、これでみるとまさに1万ドルを超えたあたり。なるほど、2000ドル説でもいいんだが、1万ドル説でも悪くないじゃん、と思う。

まぁそれはともかく、こういうモノの見方はそれなりに妥当性があると思う。食うや食わずの貧乏暮しであれば、政治的自由もクソもない、とにかく喰わせてくれ、というのが先にたつ。「開発独裁」なんて言葉もあった。独裁でも何でもいいから経済回してくれよ、という時代はたぶんどこにでもあるのだろう。

が、そこそこリッチな暮しができるようになってみれば、何か政府が偉そうに色々干渉してくるのが何とも腹立たしい。「何だお前らは」と抗議の声も上げたくなる。そういう話である。

でもって、イスラム国でありながら、「でも世俗主義も大事にしようや」といってここまでやってきたトルコは実にエライ国であって、だからここで1万ドルの壁を超えながら、さらに民主的価値を大事にする国になっていってくれれば、ある意味で多くの国々の模範たりうるのではないか、という思いもある。

実のところ、個人的にはむかし観た映画『ミッドナイト・エクスプレス』で描かれた、暗く陰鬱なトルコのイメージがながく脳裏を離れなかったことを白状せねばならんのだが、あの映画で描かれたのは1970年代のトルコなのであって、今のトルコではない。山坂あって、それでもここまでやってきたトルコの人たちよ、ここはもうひとがんばりしてくれよ、と思いつつ、トルコ情勢を見守っていきたい。

追記
なお、先の「図録 1人あたりGDPの世界ランキング(2011年)」によれば、中国は5417ドル。北朝鮮は1155ドル。ふむ。そういうことなんだろうね、と勝手に納得するオレ。え、日本はどれぐらいか、って? 当ててみてくださいナ(笑)。折り畳んだ先に回答を書いておきますネ。



正解は・・・4万5780ドルだそうです。
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